〜ESG、責任投資、サステナビリティを考えるヒント~
米国ナスダック(NASDAQ)は2020年12月にSECに対してナスダック上場企業のコーポレートガバナンスに関する規制のうち取締役会のダイバーシティとその開示に関する規則案を提出していましたが、8月6日付で承認されました。NASDAQ上場企業は以下のフォーマットで情報公開を行うこととされました。
各社は法規制に従い、年1回下記の様式で情報を開示することとされました(5606条)。細則等を定めたうえで、早ければ来年8月には正式に発効の予定です。
取締役会のダイバーシティマトリクス (〇年〇月〇日現在) |
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取締役の人数 |
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女性 |
男性 | 女性にも男性にも分類されない(Non-Binary) |
ジェンダーは公開しない |
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パートI: ジェンダーアイデンティティ | ||||
取締役 |
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パート II: 人口統計学的背景 | ||||
アフリカ系アメリカ人または黒人 |
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アラスカ系先住民または先住アメリカ人 |
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アジア系 |
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ヒスパニック系またはラテン系 |
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ハワイ系先住民または太平洋諸島系 |
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白人 |
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2つ以上の人種または民族系 |
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LGBTQ+ |
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人口統計学的背景は開示しない |
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米国以外の国の企業については以下のフォーマットが提示されています。
取締役会のダイバーシティマトリクス(〇年〇月〇日現在) 米国外の発行体で、本社等が米国外にあるもの、または米国外の民間発行体 |
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本社所在国 | [ここに国名を入れる] | |||
米国外の民間発行体 | はい・いいえ | |||
本国法規制で情報開示が禁止されているか(筆者注1) | はい・いいえ | |||
取締役の人数 |
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女性 |
男性 | 女性にも男性にも分類されない(Non-Binary) |
ジェンダーは公開しない |
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パートI: ジェンダーアイデンティティ | ||||
取締役 |
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パートII: 人口統計学的背景 | ||||
本国の管轄内において少数派の個人(筆者注2) |
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LGBTQ+ |
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人口統計学的背景は開示しない |
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筆者注1:本国法規制により多様性に関する情報の収集や開示が禁止されている場合は「いいえ」を選ぶことで開示が免除される
筆者注2:差別が禁止されているマイノリティを指すと思われる
出所:NASDAQ資料より筆者作成
ちなみに、性別等の分類については「自称」で良いようで、生まれた時の性別でなくてもよいそうです。
なお、現在ナスダックに上場している日本企業はメディロム(MRM)1社のみです。
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